【蓮華寺池公園】水鳥集う池で散歩はいかが?【冬】

蓮華寺池公園は静岡県藤枝市にあり、春には桜や藤が、初夏にはあじさいが、夏には大蓮(オオハス)が咲き、秋には紅葉が楽しめるスポットだ。
春や夏の華やかさに比べ、冬…となるといささか地味なイメージがある場所なのだが、実際はどうなのか。

今回は、姉と預かり犬ジョイ君と一緒に行ってみた。(預かり犬ジョイ君のお話)

池の中に設置された市政70周年/サッカーのまち100周年の看板 看板の上にはユリカモメ。杭の上には鵜

蓮華寺池公園ってどんなところ?

蓮華寺池公園は藤枝市の中央部に位置する公園で藤枝市が管理している。
名前のとおり入り組んだ池が公園の中心になっており、池を囲むように遊歩道が整備されている。
池の反対側には郷土博物館・日本庭園・噴水広場・遊具のある子ども広場・休憩できるカフェなどがあり、人々の憩いの場となっている。

草花の色どりが少ない冬は鳥たちが賑わう

春・夏・秋に比べ冬の蓮華寺池公園は地味なイメージがある。
咲いている花もサザンカとわずかな草花で、桜は枝の先のつぼみはまだ小さく堅い。

ではまったく見どころもない殺風景な場所かというとそれも違う。
夏にはハスが一面に咲いている池に、この時期は鳥たちが集っているのだ。
数や種類はそれほど多くはないが、広い池でのんびりと過ごす鳥たちを見ることができる。

プカプカ池に浮かぶ鳥たち

蓮華寺池公園で見られた鳥たち

●オオバン

体が真っ黒でおでこ?のあたりが白く目が赤い。
池の中でプカプカ浮いている姿をみるとカモの仲間なのかと思わせるが、陸地を歩いている姿はカモとは別の種類なのか?いったい何者?

そんな不思議な鳥がこのオオバンだ。
オオバンはツル目クイナ科オオバン属・体長39cmほどの小型の鳥だ。
カモの仲間ではなくクイナの仲間らしい。
クイナとはどういう鳥なのかわからなかったが、天然記念物のヤンバルクイナとかは聞いたことがある。ああいう感じの鳥なんだな…、あぁ…うん…。

現在オオバンは日本で増加傾向にあるようだ。
今の日本の気候やその他の自然環境がオオバンの繁殖に適していたのだろうか。

オオバン

●ウ(カワウ?ウミウ?)

ウは身近な鳥で、川・池・湖・海等水辺に行けば容易に見ることができる。
鳥にまったく詳しくない自分は、海にいるのがウミウで川(淡水)にいるのがカワウだと思っていたが、必ずしもそうではないらしい。
見た目で判断しようとしても、体長や顔の模様に違いはあるそうなのだが、それがとてつもなく微妙。
コトリペストリさんのこちらのサイトにその違いが解説されていたが、バードウォッチング素人の自分は、蓮華寺で見たウが、カワウなのかウミウなのか判断することを諦めた。

ウに関してもう一つ、ウは羽を広げていることが多い。
これはいったい何なのか。
先述のコトリペストリさんの解説によると、あの行動は「羽干し」といい、濡れた羽を乾かすことらしい。
カモのような多くの水鳥は水に浮かぶことが多いため、尾羽の近くに皮脂腺があり、羽繕いのときにその油を羽につけ、水をはじくようにするそうだ。
ウは水に長く潜り餌となる魚を取るため、水をはじいて浮かびやすくする脂は他の水鳥に比べ少ない。そのため水に潜った後の羽は濡れてしまい、それを乾かす必要があるのだそうだ。

羽干しをするウ

●サギの仲間

田んぼや水辺にいるサギ。留鳥で昔から馴染みのある鳥だ。
今回私が蓮華寺池公園で見たサギはコサギゴイサギだった。
もう少し長いレンズを付けて三脚で狙えば、狩りや飛び立つ瞬間などエモいシーンが撮れたかもしれないが、ワンちゃんのお散歩がてらの撮影では無理だった。
ゴイサギに至ってはスマホカメラで、木にすっかり擬態してとても見づらい写真になってしまった。

首を縮めて飛ぶのもサギの特徴とのこと

●ユリカモメ

カモメの仲間の中では小型で顔も可愛い鳥だ。
カモメは海にいるという印象が強いが、このユリカモメは比較的内陸部の冬の池にいるイメージがある。
夏はどこで何をしているのだろう…、と調べてみたらその姿が衝撃だった。
渡り鳥のユリカモメは夏の繁殖期にはカムチャッカ半島など、北に移動する。
その際夏羽になるのだが、頭が黒褐色で冬の姿からは想像できない姿なのだ。
くちばしや足も冬の鮮やかな赤から黒みがかった赤に変化する。
日本でも、4月くらいにまだ渡っていない個体を見ることが稀にあるらしく、その時の姿は夏羽になっていることがあるそうだ。
夏羽のユリカモメ、いつか見てみたい。

伊勢物語に出てくる都鳥はいまのミヤコドリではなくユリカモメのことらしい

●カモ

冬、日本にやってくる渡り鳥の代表のような鳥がカモだ。
種類も多く、これは何というカモだろうと思いを馳せながら見るのも楽しい。
最近はスマホで撮影して画像を調べる機能(Googleレンズ等)で似た画像から種類や名前がわかることもあるので、図鑑を持ち歩かなくてもその場で調べられて大変便利な世の中になったと思う。

冬にしか見られない風景を楽しもう

桜・藤・紫陽花・蓮などの花が有名な公園なだけに冬の蓮華寺池公園に魅力を感じにくいことはあるかもしれない。
けれど春には北へ渡ってしまう渡り鳥をはじめとして、のんびり過ごす鳥たちを見ることができるのは冬のいいところだ。
藤枝市も花の少ない冬季に華やかさを演出するため、『花の回廊・光のプロムナード』と題し、イルミネーションで来園者の目を楽しませている。
※2025年は2/28まで

第二駐車場そばのスターバックスコーヒー前で姉を待つジョイ君

基本情報&アクセス

施設名     蓮華寺池公園

住所      〒426-0014 藤枝市若王子474-1

問い合わせ先  藤枝市 花と緑の課 tel 054-643-3280

車利用 
●東名高速 焼津I.Cから左折、国道1号線・藤枝方面→
[仮宿]交差点を左折約3.2km→[緑町]交差点を右折約1.4km先

●国道1号線 薮田東I.C南方向→
[下薮田]交差点左折、国道1号線方面210m→
橋の手前の交差点を右折 県道215号線へ290m→
靴店、中古車販売店のある交差点を右折約900m先

駐車場

第一駐車場 郷土博物館・文学館隣接 
 利用時間  午前6:30-午後9:00

 収容台数  200台

第二駐車場 れんげじスマイルホール隣接
 利用時間  午前6:30-午後9:30
収容台数  300台

●公共交通機関

JR藤枝駅前からしずてつジャストライン[中部国道線]新静岡行→【藤枝5丁目】下車、徒歩5分

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